山の「困りごと」を、人々の「宝もの」に。ひだか林業の粉炭づくりは、日高村の山で目にした光景から始まりました。活用されずに残る枝葉に、次の役割をつくりたい。その思いが、いまの取り組みにつながっています。

出発点は、山に積まれた枝葉でした

地域おこし協力隊として日高村に着任し、林業振興に携わるなかで、山林に入る機会がありました。そこで目にしたのは、伐採した幹以外の部分、枝葉が山積みになっている光景でした。

足の踏み場がなく、作業もしづらい。さらに、枝葉が乾燥していく様子に、山林火災のリスクにもつながるのではないかという懸念を抱きました。

活用できていないものを、何か別のかたちに変えられないだろうか。粉炭づくりを考えるきっかけは、この問いでした。

枝葉を粉炭に変える技術との出会い

そのようなとき、知人を通じて、島根県の有限会社山本粉炭工業の山本社長をご紹介いただきました。そこで出会ったのが、「山仙プール式炭化平炉」です。

枝葉などのバイオマスを粉炭にできると知り、これまで活かせなかった資源に、新しい使い道が生まれると感じました。この出会いから、粉炭づくりへの挑戦が始まりました。

なお、製造工程や技術の詳細は公開していません。この記事では、取り組みの背景と、原料・活用先をご紹介します。

原料は、地域で使い道を待っていた木

原料にしているのは、日高村の山林に残される予定だった広葉樹・針葉樹の枝葉や、民家の庭から出る剪定材です。

地域で処分や活用に困っている木を、粉炭という次の資源へ。「捨てない」を「巡らせる」へ変えていく、その入口をつくりたいと考えています。

いま、土づくりの現場で使われています

できあがった粉炭は、土壌改良材として畑にまき、すき込む使い方で利用されています。

利用される方は、水の通りやすさや保水性、土の中の空隙による根張りの改善などを期待されています。ここでご紹介しているのは利用の目的や期待であり、当社が効果を測定・実証した結果ではありません。

今後は、使用条件や経過を確かめながら、現場での活用事例をお伝えしていきたいと考えています。具体的な使用量や方法については、個別にご相談ください。

山の再生から、地域の防災へ

日高村で処分に困っている枝葉を粉炭にし、地域の土づくりへつなぐ。さらに、調湿材や脱臭炭としても活用できるようにする。私たちは、そんな循環を目指しています。調湿材・脱臭炭は、現在販売準備中です。

山林に残る林地残材を原料として活かすことが、山林の整備を進めるきっかけになり、山林火災のリスクを減らすことにもつながってほしいと考えています。

山と人の仲介者として、日高村でできることから始める。地域の資源が巡り、自然と暮らしを支える未来へ。粉炭づくりも、そのための一歩です。

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